インフルエンザもノロウイルスも食べ物に予防策あり!
1月25日に開催された食と健康講座「インフルエンザもノロウイルスも食べ物に予防策あり!」の講師、坂本まゆみ先生によるレポートです。
内容
- そもそもウイルスってなあに?「微」生物のお話!
- 一人では生きていけない「ウイルス」いつも何かにくっついて生きてます!
- この時期流行りのインフルエンザとノロウイルス知ってしっかり対応する!
- 日本の伝統食材は感染症に強い!
- 自分でできる感染しないカラダづくり!
お客様の感想
今回は積雪が多く、帰路のことを考えてアンケート記載の時間は取りませんでした。
まとめ
冬に感染症が流行しやすい理由の1つに気温と湿度が考えられます。低温・低湿度を好むウイルスや細菌、微生物などにとって、「寒くて空気が乾燥する冬」は最適な環境です。高温・多湿の夏よりも長い期間生存できるため、感染力が強くなるのです。さらに、空気が乾燥していると、咳やくしゃみの飛沫は小さくなり、飛沫に含まれたウイルスが遠くまで飛びやすくなります。そのため、一度の咳やくしゃみによる感染範囲が拡大し、感染スピードも上がることになるのです。外気の乾燥に加え、積極的に水分をとらなくなるため、体内の水分量も少なくなりがちです。体内外の乾燥によって、本来は粘液でウイルスの侵入を防いでいる鼻や喉の粘膜が傷みやすくなり、ウイルス感染を起こしやすくなるのです。
『マスクの有用性』
細胞を持たない為ため生物の定義に入らないと言われているウイルスですが、今回は分かりやすくするために微生物の中で一番小さい菌を「ウイルス」としてお伝えしました。 大きさは約 1nm:ナノメートル ( 1 mmの 100 万分の1 )もちろん、目には見えません。 厚生労働省が、他の人への感染や不快感を考慮して、咳が出る場合にはマスクをする、いわゆる「咳エチケット」を推奨していますが、通常のマスクではどの範囲まで感染を予防できるか不明な所もあります。
マスクをするメリットとして考えられるのは、ダイレクトに咳が人にかかる事がないことや、他の人への配慮が可能な事以外に、その部分は「温度が高く多湿である」という大切なメリットがあります。インフルエンザのような冷気や乾燥で活動するウイルスにとって居心地悪い状態、つまり生きにくいのです。
『うがいと手洗いの重要性』
マスクをしていると安心して、うがいを忘れることがあります。 口腔内は色んな菌が入ってくる入り口になります。しかも、口呼吸の人は、菌を排除する鼻毛のある鼻を通らない為、ダイレクトに気管に入ることを許してしまうのです。まずは、体内に入れない工夫をしましょう。そのために「うがい」は重要です。
手洗いはインフルエンザだけでなく、ノロウイルスの重要な感染予防となります。 ノロウイルスに感染した人の作った生の料理(サラダなど)を食べたり、感染した人の吐物を処理した後の手にも感染源は残っていますので、自分に感染させない、人に移さない観点からも「手洗い」も重要です。食材の中で生ガキは要注意です。加熱しましょう。
『鼻呼吸の推奨』
鼻には、呼吸の際の空気の通り道以外に、吸い込んだ空気の加温・加湿、細菌や有毒物質などに対する防御、においを感じる感覚器、発声の際に音を響かせる共鳴器などの役割があります。特に、「加温・加湿」の働きは大きく、肺の末端で行われるガス交換に必須な37℃かつ比湿100%の状態を作り出すことができると言われています。口呼吸だと、この機能は半減します!。低温・低湿度を好むウイルスにとっては口呼吸の方が体内に入りやすいのです。それに、もともと、粘液と共に有害物質は排除しようという働きも備わっている鼻ですから、この働きを十分に活用しましょう。
『日本の伝統食を食べる』
とにかく毎日の味噌汁は医者要らずと言われています。味噌だけでなく、きちんとした発酵食品(原料以外に添加物などの混ざり物がない物)は、中に含まれる麹菌に代表される微生物によって有害物質を体外に排出するキレート作用があるのです。このことは、長崎原爆の時、聖フランシスコ病院医長を務めた秋月辰一郎氏が昭和41年に出版した「長崎原爆記」の中で、玄米飯に塩を付けて握り、「濃い味噌汁」」を作り、毎食食べるという栄養論で、援助にあたった隊員までも原爆症にならなかった事実からも理解できます。
さらに、梅干しはクエン酸により、食中毒菌やウイルスの増殖を抑制するだけでなく、万病の元「疲労」を回復したり、疲労物質が作られるのを抑えてくれる働きもあるのです。
『葛入り梅醤番茶』
今回は、梅干し、醤油、番茶、本葛を使った万能お手当を試飲して頂きました。お子様の場合はお粥に混ぜるなどの工夫をすると、食べてくれます。
作り方
- 本葛粉小さじ1に水を少し加えて溶かす
- 種を取った梅干しの身を湯飲みの中でぐちゃぐちゃ混ぜる
- 2に醤油2〜3滴入れ混ぜる
- 3に温めた番茶180cc程を注ぐ
- よくかき混ぜて温かいうちに頂く。