初夏目前! 続!肝臓・胆のうを労る食習慣! 『食用油を理解する』

4月23日に開催された食と健康講座「初夏目前! 続!肝臓・胆のうを労る食習慣! 『食用油を理解する』」の講師、坂本まゆみ先生によるレポートです。

内容

  • 油と脂!脂肪は有りすぎも無さすぎも体に負担となる
  • 危険なトランス脂肪酸!植物の顔した牛脂:パーム油!
  • 日本の油は遺伝子組み換え品種の栽培先進国からの輸入に頼っている⁉
  • コレステロールを排泄させる胆汁酸!肝臓で作られ胆のうで凝縮される
  • カラダをつくる脂質選びについて

お客様の感想

アンケートは時間の都合上、省略させて頂きました。

まとめ

『油と脂!脂肪は有りすぎも無さすぎも体に負担となる』

  1. 油:さんずい(氵)が付いている様に液体で植物性・鉱物性のあぶらを現す
  2. 脂:月(にくづき)が付いている様に固体で動物性のあぶらを現す
  3. 膏:月が付いており動物性を現すが、脂と全く同じではない。(例:軟膏)
  1. 脂肪細胞:300億個ほど身体の中に存在している脂肪の大もと
  2. 内臓脂肪:消化管の間の脂肪組織である。腸管を固定する役目を持つ腸間膜に 蓄積して、腸管や全身ともに血流をやりとりしている。身体を常に動かすために、エネルギーを供給し続けける燃料タンクのようなもの。
  3. 皮下脂肪:薄い皮膚の下についた脂肪。基本的には全身についていて、外部からの衝撃を緩和する役割を持つ。熱伝導率が低く低体温でも体温をしっかりと維持する役割を持っているので、寒い環境に適応して生きていけるのも皮下脂肪のお陰である。

『危険なトランス脂肪酸!植物の顔した牛脂:パーム油!』

  • 脂肪酸:細胞膜やホルモンの材料になる、ビタミンの吸収を助ける役割がある。油を構成している成分のこと:オリーブオイルだと、オレイン酸・リノール酸など。脂肪酸は大きく分けると3つ:飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸・トランス脂肪酸に分類される。
  1. 飽和脂肪酸:肉・バター・生クリーム等の乳製品、動物性脂肪に含まれる →主にエネルギー源になる
  2. 不飽和脂肪酸:魚の脂肪・大豆等の植物性脂肪に含まれる。体内のコレステロール値を下げて、血液をさらさらにする効果がある。悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きのある体内では作られない必須脂肪酸も含まれる。
  3. トランス脂肪酸:肉や乳製品に含まれる天然のもの(牛や羊等の反芻動物は胃の中の微生物の働きで作られる)と、水素添加によって製造されるもの(マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング)、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツ等の洋菓子、揚げ物、マヨネーズなどに含まれている。

『日本の油は遺伝子組み換え品種の栽培先進国からの輸入に頼っている』

  1. 遺伝子組み換えの餌を食べて育った家畜の肉や卵、牛乳や乳製品、コーンフレーク、水あめ、コーンシロップ(異形化糖、ブドウ糖液糖等)、油(サラダ油・マーガリン・ショートニング・ファットスプレッド)や醤油などは表示義務が無い。
  2. 組み替えられた遺伝子(DNA)や、そのDNAが作り出した蛋白質が食品の中に残らない油や醤油、醸造酢等の場合は、材料が検出されないので遺伝子組み換え表示義務が無い。
  3. 主な原材料:原材料の重量の多い順から数えて上位3番目以内であり、かつ重量全体の5%以上を占めるもので無い場合は、表示義務が無い。
  4. スナック菓子(ポテトチップスなど)などの表示は特に確認すべきである。

『コレステロールを排泄させる胆汁酸!肝臓で作られ胆のうで凝縮される』

胆汁酸は、分かりやすく言うと「洗剤」の役割。肝臓でコレステロールから作られ、胆のうで8倍に濃縮され保存。十二指腸に排出された胆汁酸は役目を終えると、小腸で再吸収され、肝臓に戻る(分泌量の99%が再吸収されるという優れもの)水に溶けにくい脂肪酸や脂溶性ビタミン、コレステロールのような脂質成分とくっついて、水と親和(乳化)させることで、この油成分の吸収を助けている。

  1. コレステロールは善玉(HDL-cho)と悪玉(LDL-cho)の二種類に分かれる。
    ・善玉:余分なコレステロールを回収して肝臓へ戻す。
    ・悪玉:肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ。
    この二つを合わせて総コレステロールと言い、どちらもバランス良く必要である。
    悪玉が増えやすい原因として・・肉や卵、牛乳を好み、魚をほとんど食べない人、炭水化物(ご飯、パン、麺類等)よく食べるが野菜を食べない人、お酒の飲みすぎ等が考えられ、悪玉コレステロールは過剰に作られると血管にくっつき、動脈硬化の原因となる。
  2. 中性脂肪(TG:トリグリセリド)
    ​食べ物から摂った脂質が腸で吸収され血中に入り、生命維持に使われ残ったものが蓄えられた物を言う。分かりやすく言うと、ぜい肉や皮下脂肪とも言う。TGを下げる食べ物は、青魚(EPA・DHA)ごぼうなど

『カラダをつくる脂質選びについて』

具体的に良い油、摂りたい油とは?
*不飽和脂肪酸の中の必須脂肪酸(中でも「オメガ3」)

食材:DHAやEPA(いわし・さんま・さば)、αリノレン酸(えごま油・亜麻仁油・麻の実):非常に熱に弱く酸化しやすいため、取り扱いには注意が必要。酸化により有害な過酸化脂質に代わるので加熱せずに生で摂り、冷暗所に保管して早めに使い切る事。

特徴:精神を安定させ、うつ症状を軽減。血中中性脂肪やコレステロールを減らす。アレルギーや炎症性疾患を抑える。記憶力や学習能力を高める。細胞や脳の生体膜を柔軟にする。体温を上げて、新陳代謝を良くするため、体脂肪の増加が抑えられ、ダイエット効果も期待できる。

*ガンピー穀物倉庫では、上質の油を扱っている。今回の講座でご紹介した油を写真で添付する。

『お手当:タンポポ珈琲』

たんぽぽの根を洗って天日に干して煎じたもの。たんぽぽの根は、地中深くまっすぐに伸び、マクロビオティックで言う「陽性」しかも、完全ノンカフェイン。さらに、干して煎じているので芯からカラダを温める効果は高い。たんぽぽコーヒー発祥の地としてポーランドが有名であり、たんぽぽの無農薬栽培がとても盛んな国。多くのたんぽぽ珈琲は、ヨーロッパ産で、日本で国内焙煎している。体内にたまった老廃物や余分な水分を排出するデトックス効果も高く、肝臓の働きにも良い。乳腺炎や母乳の出を良くする事でも知られている。

ガンピーネットショップ:体にあった油を見付けてください